ヒュグリの国のりんごの話

SOSUアシスタントとして働く元ナースから見たデンマーク

【デンマーク】介護現場で働いていて驚いたこと10選 (前編)

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こんにちは、りんごです。

今日はデンマークの介護現場で働いていて驚いたことを書いてみたいと思います。

日本では看護師として働いていたので、日本の介護現場の状況はあまり詳しくないですが、私目線で驚いたことを書きたいと思います。

名前は呼び捨て、敬語は使わない

海外ではあるあるだと思いますが、デンマークでも名前を呼ぶときは、下の名前を呼び捨てです

Marianne(マリアナ)さんなら、普通にマリアナと呼びます。どんな人に対してもです。上司や利用者さん誰でも下の名前です。私も全員から、りんごと呼ばれています。

 

英語のMr.やMrs.は、デンマーク語でもあるんですが、まず使っているのを聞いたことがありません。昔のドラマや映画などを見ると、学校の先生に対して使っていたりもしますが、現在は使うことはほぼありません。

 

敬語も、丁寧な言い回しはあっても、英語ほどではないし、英語のPleaseに当たる言葉もありません。なので上司であろうが、友達であろうが、同じようにしゃべります。

敬語のある日本からするとかなりフランクですよね。

 

高齢者が大きい

デンマークは世界平均身長ランキングでもいつも上位の国です。私も初めてデンマークに来たときは、デンマーク人の背の高さにびっくりしました。

 

男性の平均身長が181.4㎝、女性の平均身長は167.2㎝です。大きいですよね。デンマークの平均身長はおよそ100年で10㎝伸びたそうです。

ということは、100年前でも男性の平均身長は170㎝を超えていて、女性も157㎝。なので、デンマークの高齢者も背の高い人がとても多いです。

昔は2メートルあったというおじいちゃんや、180㎝あったというおばあちゃんもいます。

体重も男性なら80~90㎏以上ある人が多いですし、とにかく体全体が大きいと感じます。

 

福祉用具が充実してる

こんな体の大きな人が多いデンマーク。移乗介助や体位変換など、いくら自分の体を上手に使って行う(ボディーメカニクス)といっても無理です。

 

ですが、デンマークは福祉用具がとっても充実しています。日本ではみたことなかったような介護用具がいっぱいあり、それは在宅でも無料で貸し出しされます。

個人宅でも必要であれば介護用リフトがおいてあります。

 

介護はプロに

デンマークでは、介護は基本的にプロの仕事です。高齢者を含め、家族全員が、自分たちの今の生活を大切に生きる、ということに重点をおいているので、介護のために仕事を辞めたり、同居したりということはありません。

 

また、高齢者がこども達と同居していることも、ほぼありません。自分のペースで生活する方がいいと、同居を希望する高齢者もあまり聞いたことがありません。

同居している配偶者が、元気であっても、要介護の人の介護は、プロがします。

 

お風呂はシャワー、回数も少ない

デンマークでは浴槽がある家がとってもまれです。なので基本お風呂はシャワーだけです。

また違う機会に書きたいと思いますが、デンマークでは介護者自身が重い、体に負担がかかっている、と感じる介助は法律で禁止されています。なので浴室が2階にあり、要介助の方が2階にあがることができなければ、シャワーも入ることができません。清拭のみとなります。

日本のように入浴サービスもないので、引っ越しするなどして、物理的に入浴できる環境にならなければ、入浴することができません。

 

ただ、デンマーク人は、日本人のようにお風呂大好きで、お風呂に入ってリフレッシュ、という感じではなく、入浴介助も週1~2回、人によっては1カ月に1回でも十分という人もいるので、日本とは少し感覚が違うかもしれません。

 

さいごに

私が、デンマークの介護現場で働いていて驚いたことをかいてみました。残り5つはまた次回に書きたいと思います。