ヒュグリの国のりんごの話

SOSUアシスタントとして働く元ナースから見たデンマーク

【デンマーク】日照時間とビタミンD

f:id:hyggeligngo:20220127045350p:plain

こんにちは、りんごです。

 

冬至が過ぎて少しずつ日が長くなってきましたが、デンマークはまだまだ暗く、太陽が恋しい時期です。

デンマークは日本より北に位置するので、冬の日照時間は日本に比べて、かなり短くなります。冬は太陽にあたる機会が極端に少なくなるので、ビタミンD不足になりがちです。

 

でも日本にいて、ほどよく太陽にあたっていればビタミンD不足になることはあまりなく、私もデンマークにくるまではビタミンDを意識して摂取したことはありませんでした。

妊娠時の血液検査で、ビタミンDの不足を指摘されて、そこで初めてビタミンDについて意識しました。

 

今日は日照時間とビタミンDについて書きたいと思います。

日照時間は?

冬至の日の日の出は、8時40分、日の入りは15時40分でした。

日照時間は7時間程です。とっても短いですよね。

 

冬の朝の出勤時間は、星が見えて真っ暗ですし、夕方も帰ってくるともう暗くなる時間です。

 

反対に夏は日照時間は17時間以上と、とても長くなります。

夏至の日は23時ころでもまだうっすら明るいですし、早朝ももう太陽がでています。

 

夏も冬も、日本人の私は時間の感覚がずれてしまいます。

でも時間の感覚がずれるのはデンマーク人も同じみたいで、例えば夏はこどもが(明るくて)なかなか寝ないと聞くことも多いです。

そして冬は、日にあたって体内時計をリセットできないので、なんとなく体がだるかったり、うつっぽい状態になる人もいます。

 

ビタミンDって?

ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進し、骨を強く維持するのに必要なビタミンです。他にも筋肉を動かすためや神経の伝達、免疫のためにも必要な栄養素です。

 

ビタミンDが不足すると、カルシウムが骨に吸収されないので、骨が軟化し、骨がもろくなります。

そして、妊娠中や授乳期にも必要な栄養素とされています。

 

なぜビタミンD不足になるの?

ビタミンDは食品から摂取するか、日に当たることで生成されます

 

食品からは、さば、まぐろなどの脂肪性の魚にビタミンDが豊富に含まれていますが、デンマークでは、あまり魚を食べる習慣がなく、種類もとても少ないです。

チーズ、牛乳などからも摂取することが可能ですが、デンマーク人は食品からビタミンDを摂取できてる人がとても少ないみたいです。(Fødevarestyrelsen:デンマーク獣医食品局より)

 

また日に当たることでビタミンDを形成することができますが、デンマークは日照時間が、特に冬はとっても短いので、十分な量を形成することができません

日本でも最近は、日焼け対策などで日光にあたる時間が減り、ビタミンD不足が問題になっていますよね。

 

ビタミンDをとるには?

デンマークではビタミンDのサプリメントがいっぱいでています。

赤ちゃん用の液体のものから、子供用のラムネやグミのようなサプリメントまで色々選ぶことができます。

 

薬局やスーパーマーケット、ネットなどで買うことができます。

 

どれくらいビタミンDをとればいいの?

ビタミンD不足になりやすいデンマーク。

Sundhedsstyrelsen(デンマーク国家保健委員会)から、ビタミンDの推奨摂取量がでています。

 

まず、0歳~4歳までのこどもは、毎日10µgのビタミンDを摂取するように推奨されています。

以前は2歳まででしたが、最近4歳までに変更されました。成長に重要な時期なので、出産後の退院時や、保健師訪問などでも摂取するように指導されます。

 

健康な4歳以上の子ども~大人は、日照時間が短くなる10月~4月までは、子供は10µg、大人は5~10µgのビタミンDを摂取するように推奨されています。

 

70歳以上の高齢者や骨粗しょう症などのリスクのある人は、20µgのビタミンDと800~1000mgのカルシウムをとるように推奨されています。

 

ビタミンDは脂溶性なのでとりすぎもよくありません。摂取の上限値も決められています。

  • 0~6カ月の赤ちゃんは、25µgまで
  • 6カ月~10歳の子どもは、50µgまで
  • 11歳以上の子どもと大人は、100µgまで 

とされています。

 

さいごに

長い暗い冬は、特に日本人の私はどうしても暗い気分になります。

 

デンマークではHyggelig(ヒュグリ)な空間を大切にしているので、部屋の中もなんとなく薄暗く、時には電気の代わりにキャンドルだけなんて時もあります。家の中まで暗いと、気分もますます落ち込むので、最近は私はHueの一番明るい電球を買って家の中だけは明るくするようにしています。

デンマーク人も光療法と呼ばれる、明るい卓上ライトを持っている人もいます。

 

また2月初めには、1週間の冬休みがあるので、コロナの時期でなかったら、グラン・カナリア島やテネリフェ島など南の島にバカンスにいくのが、デンマーク人の定番です。

 

デンマークに来た頃は、春夏になると真っ赤になるまで日光浴しているデンマーク人達にびっくりしていましたが、今はデンマーク人ほどではなくても、太陽を浴びたい気持ちはわかるようになりました。

 

まだまだ寒く暗い冬、ビタミンDを摂取しつつ、少しでも光を浴びて、ヒュグリにすごしていきたいと思います。

今回は日照時間とビタミンDについて書いてみました。