【デンマーク】祝日と休暇
こんにちは、りんごです。
ヨーロッパは日本に比べて長く休みがとれる国が多いですよね。今回はデンマークの祝日と休暇について書いてみたいと思います。
デンマークの祝日
デンマークはキリスト教の国なので、祝日は基本的にキリスト教に関係あるものばかりです。でも日本に比べてとても少ないです。
日本は年間16日間祝日があるそうです。だいたい毎月1日は祝日がありますよね。
デンマークの2022年の祝日は
以上です。
クリスマスイブは調べてみると祝日扱いになっていなかったのですが、基本は休みです。
結構あるよと思われたかもしれませんが、デンマークの祝日はお正月とクリスマス以外は毎年日にちが変わります。でも曜日は固定なんです。
なので日曜日の祝日は毎年日曜です。ちなみに振替休日という制度もありません。
祝日として平日が休みなのは約10日です。
そして、見ていただくとわかりますが、デンマークでは7月~11月は祝日が一つもありません。
デンマークの休暇
祝日は日本と比べて少ないですが、デンマークは年間6週間の有給休暇があります。
デンマーク人は大体、
- 2月:1週間の冬休み
- 7月~8月頃:3週間の夏休み
- 10月:1週間の秋休み
- 12月:クリスマス~お正月休み
このように6週間の休みをとっています。
デンマーク人は休みをしっかりとる人が多いので、ほとんどの人は有給消化しています。もし有給休暇が残ってしまった場合は、休暇分のお金をもらうことができます。
3週間も続けて休みをとれるなんて日本では考えられないですよね。でもみんな同じだけ休暇をとるので、休みをとりずらい、という雰囲気はありません。
どうして有給消化できるの?
日本では有給休暇は、勤続期間に対して日数で付与されますよね。
デンマークでは、毎月2.08日分の有給休暇分のお給料が、休暇口座(Feriekonto)に支払われています。有給休暇をとる場合は、この休暇口座から休んだ分のお給料を引き出すようになっています。
会社は、有給休暇をとっている間のお給料を払う必要はありません。なので休まれても会社の損失にはならないし、その分のお金で違う人を臨時で雇うこともできるんです。
有給をどれくらいとるかは本人次第で、有給休暇分のお給料は休暇口座(Feriekonto)に入っているので、自分で休みを決め、そこから給料を引き出します。
私は公務員なので、年間5週間の有給休暇は必ずとらないといけないと決まっています。また5月~9月の間に最低2週間続けて休みをとる必要があります。
6週目は、お金でもらうか、休みをとるかを選択することができます。
その他の休み
この他に、
- 7歳以下の子どもがいる人は年間子ども一人当たりに2日の休み
- 18歳以下の子どもが病気で看病が必要な場合は、最高2日まで休み
- 自分が病気の時の休み
があります。
また私の職場では、60歳以上の人はシニアデーとして年間5日の休暇がもらえます。
さいごに
こうやって書いてみると、やっぱりデンマークは休みが多いですよね。
私も始めの頃はこんなに休んでもいいの?!とびっくりしましたが、今はこの長い休みがあるから仕事をがんばれています。
看護師として働いてた頃は、年に1回1週間の休みがとれればいい方だったので、今の環境は恵まれているなと思います。日本も長期の休暇がもう少しとりやすくなれば、仕事のモチベーションももっと上がるんじゃないかと思ったり。
今回は、デンマークの祝日と休暇について書いてみました。
【デンマーク】日照時間とビタミンD
こんにちは、りんごです。
冬至が過ぎて少しずつ日が長くなってきましたが、デンマークはまだまだ暗く、太陽が恋しい時期です。
デンマークは日本より北に位置するので、冬の日照時間は日本に比べて、かなり短くなります。冬は太陽にあたる機会が極端に少なくなるので、ビタミンD不足になりがちです。
でも日本にいて、ほどよく太陽にあたっていればビタミンD不足になることはあまりなく、私もデンマークにくるまではビタミンDを意識して摂取したことはありませんでした。
妊娠時の血液検査で、ビタミンDの不足を指摘されて、そこで初めてビタミンDについて意識しました。
今日は日照時間とビタミンDについて書きたいと思います。
日照時間は?
冬至の日の日の出は、8時40分、日の入りは15時40分でした。
日照時間は7時間程です。とっても短いですよね。
冬の朝の出勤時間は、星が見えて真っ暗ですし、夕方も帰ってくるともう暗くなる時間です。
反対に夏は日照時間は17時間以上と、とても長くなります。
夏至の日は23時ころでもまだうっすら明るいですし、早朝ももう太陽がでています。
夏も冬も、日本人の私は時間の感覚がずれてしまいます。
でも時間の感覚がずれるのはデンマーク人も同じみたいで、例えば夏はこどもが(明るくて)なかなか寝ないと聞くことも多いです。
そして冬は、日にあたって体内時計をリセットできないので、なんとなく体がだるかったり、うつっぽい状態になる人もいます。
ビタミンDって?
ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進し、骨を強く維持するのに必要なビタミンです。他にも筋肉を動かすためや神経の伝達、免疫のためにも必要な栄養素です。
ビタミンDが不足すると、カルシウムが骨に吸収されないので、骨が軟化し、骨がもろくなります。
そして、妊娠中や授乳期にも必要な栄養素とされています。
なぜビタミンD不足になるの?
ビタミンDは食品から摂取するか、日に当たることで生成されます。
食品からは、さば、まぐろなどの脂肪性の魚にビタミンDが豊富に含まれていますが、デンマークでは、あまり魚を食べる習慣がなく、種類もとても少ないです。
チーズ、牛乳などからも摂取することが可能ですが、デンマーク人は食品からビタミンDを摂取できてる人がとても少ないみたいです。(Fødevarestyrelsen:デンマーク獣医食品局より)
また日に当たることでビタミンDを形成することができますが、デンマークは日照時間が、特に冬はとっても短いので、十分な量を形成することができません。
日本でも最近は、日焼け対策などで日光にあたる時間が減り、ビタミンD不足が問題になっていますよね。
ビタミンDをとるには?
デンマークではビタミンDのサプリメントがいっぱいでています。
赤ちゃん用の液体のものから、子供用のラムネやグミのようなサプリメントまで色々選ぶことができます。
薬局やスーパーマーケット、ネットなどで買うことができます。
どれくらいビタミンDをとればいいの?
ビタミンD不足になりやすいデンマーク。
Sundhedsstyrelsen(デンマーク国家保健委員会)から、ビタミンDの推奨摂取量がでています。
まず、0歳~4歳までのこどもは、毎日10µgのビタミンDを摂取するように推奨されています。
以前は2歳まででしたが、最近4歳までに変更されました。成長に重要な時期なので、出産後の退院時や、保健師訪問などでも摂取するように指導されます。
健康な4歳以上の子ども~大人は、日照時間が短くなる10月~4月までは、子供は10µg、大人は5~10µgのビタミンDを摂取するように推奨されています。
70歳以上の高齢者や骨粗しょう症などのリスクのある人は、20µgのビタミンDと800~1000mgのカルシウムをとるように推奨されています。
ビタミンDは脂溶性なのでとりすぎもよくありません。摂取の上限値も決められています。
- 0~6カ月の赤ちゃんは、25µgまで
- 6カ月~10歳の子どもは、50µgまで
- 11歳以上の子どもと大人は、100µgまで
とされています。
さいごに
長い暗い冬は、特に日本人の私はどうしても暗い気分になります。
デンマークではHyggelig(ヒュグリ)な空間を大切にしているので、部屋の中もなんとなく薄暗く、時には電気の代わりにキャンドルだけなんて時もあります。家の中まで暗いと、気分もますます落ち込むので、最近は私はHueの一番明るい電球を買って家の中だけは明るくするようにしています。
デンマーク人も光療法と呼ばれる、明るい卓上ライトを持っている人もいます。
また2月初めには、1週間の冬休みがあるので、コロナの時期でなかったら、グラン・カナリア島やテネリフェ島など南の島にバカンスにいくのが、デンマーク人の定番です。
デンマークに来た頃は、春夏になると真っ赤になるまで日光浴しているデンマーク人達にびっくりしていましたが、今はデンマーク人ほどではなくても、太陽を浴びたい気持ちはわかるようになりました。
まだまだ寒く暗い冬、ビタミンDを摂取しつつ、少しでも光を浴びて、ヒュグリにすごしていきたいと思います。
今回は日照時間とビタミンDについて書いてみました。
【デンマーク】コロナウイルスに感染したら
こんにちは、りんごです。
日本でもまたコロナ感染者が増加していますね。
デンマークでも去年の11月頃から徐々に感染者が増え、クリスマス前には感染者が1万人を超すようになりました。
クリスマスからお正月にかけて、家族や友人達と集まる機会が多いのもあり、今現在も日々のコロナ感染者数が1万人~2万人、またそれ以上の日もあります。
そして私もついにコロナウイルスに感染してしまいました。その経験も交えながら、デンマークでコロナウイルスに感染した場合、どうするかを書いてみたいと思います。
デンマークのコロナウイルステスト
デンマークはPCRテスト、Kviktest(抗原検査)があります。
PCRテストも抗原検査も無料で受けられます。
そのため他のヨーロッパの国々より検査件数が多いので、感染者も多くなっているという見解もあり、12月頃よりPCRテストはコロナウイルスの症状がある人、濃厚接触者、抗原検査で陽性が出た人が受けるように変わりました。
以前は誰でも予約すればうけることができました。
それぞれのコミューン(自治体)がPCRテスト・抗原テスト場を設置しています。
テストを受けたい人は、コミューンやコロナ検査のホームページを検索すると、どこで検査ができるか確認することができます。
検査結果は?
PCRテストはだいたい1日から2日、抗原検査は30分~1時間で検査結果がでます。
デンマークでは検査結果はホームページで見ることができます。
Sundhed.dk にアクセスし、個人番号とパスワードでログインすると、コロナ検査の結果を確認できます。このホームページは、コロナ検査結果だけでなく、自分が病院にかかったすべての情報(医師のカルテや検査結果など)をみることができます。
またスマートフォンのアプリで、Min sundhed というのがあるのですが、それでもコロナの検査結果や病院の情報をみることができます。このアプリはコロナパスとも連動していて、検査結果やワクチン接種履歴なども自動で反映され、提示することができます。
ちなみに、デンマークではもうオミクロン株なのか、他の変異株なのかは、ランダムにしか検査していませんし、結果もたまたま検査した人にしかきません。
デンマークでは12月末には80%以上のコロナ感染者がオミクロン株なので、検査しなくなったみたいです。
コロナ感染した場合
頭痛や発熱などコロナの症状があった場合、PCR検査を受けます。
検査で陽性がでた場合は、Sundhedsstyrelsen(デンマーク国家保健委員会)の感染対策の部署に連絡する必要があります。電話もしくは、Min sundhedのアプリからも報告することができます。
18歳以下のこどもが感染した場合は、電話することが必要です。そこで感染した場所や症状、濃厚接触者、隔離をどのようにしてるかなどの質問に答えます。
アプリから報告する場合は、一緒に住んでる人数や、農耕接触者の有無などの質問がでてくるのでそれに沿って答えていき、5分程で終了します。
そして、Styrelsen for patientsikkerhed(患者安全委員会)から、手紙が来ます。そこには、コロナ陽性者が気を付けることや、隔離の方法などが書かれています。
どうしても他の家族からの隔離が難しい場合は、コミューン(自治体)に連絡すれば、隔離場所を確保できる旨も書かれてありました。
以上です。
日本では、保健所から時々連絡があったり、パルスオキシメーター(動脈血酸素飽和度を測る機械)が送られてきたりするみたいですが、デンマークでは特に何もありません。
持病がある人や重症化リスクのある人は、コロナの内服薬の処方がされますが、それ以 外の人は自宅療養です。もちろん重症化すれば病院に入院しますが、それ以外は隔離なので自宅で自力で治します。
症状が(特に発熱)がなくなり、48時間以上たつと隔離解除です。仕事にも復帰することができます。
そしてコロナに感染してから12週間はコロナテストをしても陽性がでる可能性があるので、テストはしません。
実際コロナにかかって
今回コロナに感染して、39度以上の高熱が丸2日あり、頭痛や倦怠感は1週間くらい続きました。食欲不振や味覚異常も少しでましたが、今は特に後遺症なく過ごせています。
私は嘔気、発熱から症状が始まりました。症状がでた日にPCRテストと抗原テストを受けましたが、抗原テストでは陰性。PCRテストでは陽性でした。
抗原テストでは、結果が早く知れることが利点ですが、実際感染してた場合でも陰性がでる場合もよく聞きます。なのでやっぱり確定検査にはPCRテストが必須だと思います。
そして、私はワクチンを2回接種済みで、2回目よりまだ半年たっていない状態でした。デンマークでは日本よりワクチン接種がすすんでいますが、3回接種した人でもコロナ感染した人も聞きますし、また2回以上コロナにかかっている人もいます。
ワクチンは感染を防ぐものではないので、今回私が感染したのも納得ですが、本当に症状は様々ですね。友人はワクチン接種をしてなかったですが、コロナに感染しても無症状だったそうです。
まだまだデンマークでも感染者は増えていますし、感染対策は必要ですね。
今回は、デンマークでコロナウイルスに感染した時の私の体験を書いてみました。
【デンマーク】訪問介護の1日の流れ
こんにちは、りんごです。
今日は、私が働いている訪問介護の1日の流れについて書いてみたいと思います。
勤務時間
朝は7時30分出勤です。
勤務時間は、それぞれの雇用形態によってかわるので、終わる時間は人によって違います。
私は日勤のみ、週35時間勤務で働いています。
なので、勤務時間は、朝7時30分~14時30分までです。1日7時間勤務×5日間です。
拘束時間が日本と比べてかなり短いですよね。実は休憩時間(30分)が勤務時間に含まれているんです。
国家公務員の人たちの、休憩時間の規定は違うんですが、私たち地方公務員(自治体)は休憩時間も勤務時間に含まれます。
なので拘束時間が勤務時間となります。
3交代勤務
訪問介護は24時間対応しているので、夜勤もあります。
デンマークでは基本的に3交代勤務で、日勤、準夜勤、夜勤と分かれています。
準夜勤は15時~23時まで、夜勤は23時~7時30分までです。
私の職場では、希望する人以外は3交代はしません。準夜勤専門、夜勤専門の職員がいるんです。
日本のように、日勤→夜勤→準夜勤というような不規則な勤務は希望しない限りはありません。
勤務間は最低11時間はあけないといけない、というルールもあるので、日本よりは、不規則勤務をしている人でも楽だと思います。
1日の流れ
では、私の1日のスケジュールを書いてみたいと思います。
私の1日はこんな感じです。
私はSOSUアシスタントなので、医療行為もしています。訪問時間も短いものは10分程~1時間半と、利用者さんによってかなり違います。
SOSUヘルパーだと、医療行為はなく、掃除や食事準備が多くはいっています。
記録について
SOSUアシスタント・看護師はタブレット、SOSUヘルパーはスマートフォンが支給されていて、共通の電子カルテのようなアプリが入っています。
このアプリで、1日のスケジュール、利用者さんの訪問内容、服薬内容、疾患・既往歴など、ほぼすべて確認することができます。
電子カルテのようなシステムなので、もちろん記録も書くことができ、訪問介護に携わる人は全員見ることができます。
なので、基本的に申し送りはなく、何かあれば記録に残します。
福祉用具の申し込みやVisitator(介護認定調査員)との連絡もこの電子カルテ内で可能です。
看護師とSOSUアシスタントは、内服内容についても細かく確認することができ、医師との連絡もこの電子カルテ内で行います。
利用者さんの薬の注文も、ここから行うことができます。
さいごに
日本と比べてどうでしょうか?
仕事内容は、私が日本で訪問看護師として働いてた時とあまりかわらない気がします。
ただ勤務時間が短く、福祉用具が充実しているので、身体の負担はかなり軽くなりました。
そして記録はすべては電子カルテで完結するので、効率的だと思います。
SOSUアシスタントとして働く、私の1日の流れを書いてみました。
【デンマーク】今現在のコロナ対策
こんにちは、りんごです。
デンマークを含め、ヨーロッパでは、一旦落ち着いていたコロナ感染者数が、また増えてきました。多くの国が、再びコロナ感染症に対する規制を強化しだしています。
今回は、今のデンマークのコロナ対策について書いてみたいと思います。
コロナ感染者数
デンマークでは、コロナワクチンの接種がすすんだ夏頃から、コロナ感染者数が今の日本のように減少し、ほぼすべての規制が緩和され、日常が戻ってきていました。
でも、11月より、徐々に感染者数が増え、2日程前から、コロナの1日の感染者数が1万人を超え過去最高となってしまいました。なので、12月19日からまた大幅な規制が始まります。
コロナ対策
- 映画館、美術館、博物館、動物園などの文化施設の閉鎖
- 遊園地などアミューズメントパークの閉鎖
- 飲食店の営業は23時まで
- 屋内の人数制限
あと少し前から、小中学校は前倒しで冬休み、テレワークの推奨、忘年会など大人数が集まるイベント中止のお願いや、スーパーや商業施設でのマスク着用義務などが開始されていました。
去年の今頃は完全にロックダウンしていて、ほんとスーパー以外は閉まっていたのでその頃よりは緩い規制ですが、去年に引き続き、クリスマス時期の規制開始に必要なこととはいえ、デンマーク人も落胆している人は多いです。
訪問介護でのコロナ対策
私の職場でも12月より少しずつ、新しい規制が開始されています。
訪問介護と老人ホームとではだいぶルールも違うみたいですが、私の働いている訪問介護では、
- 利用者さんの自宅でのマスク着用
- 訪問介護施設の各部屋の人数制限
- 事務所内で座る場合は1メートル以上間隔をあける
- 室内で人数が多くなる場合はマスク着用
- 朝勤務開始前にコロナのセルフテストの義務
- ワクチン2回接種済の人は、週1回のPCRテストの義務化
- ワクチン未接種の人は72時間以内のPCR陰性証明の義務化
これが、ここ最近始まった規制です。
ちなみにPCRテスト場は施設内にあり、無料で受けることができます。
マスク着用義務については、日本より緩いと思います。書いてある以外の場面では、マスクの着用義務はありません。
マスクについては、今は効果があるとされていますが、デンマークでは初期の頃は、コロナは主に接触感染対策だったので、手指消毒、身の回りの消毒に重点をおいていました。
1年少し前よりマスク着用が義務化され、義務化が始まった頃は医療者の中でもマスクの効果に疑問を持つ人達もいました。
今現在はマスク効果はあるという認識となり、マスクをしていたら例え感染者の近くに15分以上いても、濃厚接触者にはなりません。
職場で濃厚接触者又は陽性になった場合
私の職場では、濃厚接触者となった場合でも、無症状で、ワクチンの2回接種が済んで14日以上経過していれば、そのまま仕事を続けます。PCRテストは、48時間後と7日目に受けます。
陽性の場合は、無症状で、ワクチン接種が済んでいれば、48時間が経過したら、仕事開始となります。
症状がある場合は、症状が治まって、48時間が経過したら、仕事を開始できます。
今ヨーロッパで感染が拡大している、オミクロン株の場合はワクチン接種に関係なく隔離が必要となります。
今のところの職場の対応はこんな感じです。
隔離が必要になった場合も、コロナ陽性のため、自宅待機や療養が必要な場合も、病欠扱いとなり、お給料は全額保証されます。
さいごに
日本と比べてどうでしょうか?
介護医療の仕事は、オンラインで働くことが不可能ですし、仕事の対象となる人達は、重症化リスクのある人たちばかりです。お互いに安全に、安心してお仕事できるように努めたいです。
今回はデンマークのコロナ対策の今について書いてみました。
【デンマーク】訪問介護って?
こんにちは、りんごです。
今日はデンマークの訪問介護について書いてみたいと思います。
デンマークでは、自宅で日常生活の援助が必要な状態になると、必要なサービスを受けることができます。デンマーク語でHjemmehjælp (ホームヘルプ) と言います。
日本でいう訪問介護のような感じです。
Hjemmehjælp(ホームヘルプ)とは?
ホームヘルプとは、自治体 (Kommune:コミューン) が提供する在宅サービスです。
必要な人は、24時間休みなく、サービスを受けることができます。
受けられるサービスは主に、Personlig pleje (身体介護サービス) とPraktiks hjælp (生活援助サービス) です。
Personlig pleje(身体介護サービス)は主に
- 入浴介助
- 起床、就寝介助
- 食事介助
- 更衣介助
- 体位変換
- 排泄介助
- 移乗介助 などです。
Praktiks hjælp(生活援助サービスは主に
- 掃除
- 洗濯
- 買い物
- 食事準備 などです。
誰が受けられる?
高齢者、障害者、又は病気などによって一時的に日常生活を送ることが困難になった人が受けることができます。
費用は?
デンマークでは介護の費用は無料です。
どうやってサービスを受けるの?
本人、もしくは親族、家庭医、病院が、住んでいる自治体(Kommune:コミューン)に申請します。
コミューンは申請を受けると、介護内容を評価するために、Visitator(ビジテーター)を派遣します。Visitator(ビジテーター)は、自宅に訪問し、本人の状況を判断し、必要なサービス内容を考えます。
コミューンは、本人の状態、状況を総合的に評価して、今後の方針も決めます。
一度始まったサービスはずっと受けられるわけではなく、リハビリを受けて自立が可能と判断されれば、リハビリを受け、サービス内容も、本人の自立をサポートする内容となります。
定期的に、Visitatorが介護内容の見直しをしていきます。
Visitatorとは?
Visitator(ビジテーター)は、日本でいう介護認定調査員のような職業です。
デンマークは、日本と違い介護度がありません。
Visitatorが介護内容、時間、回数を決定します。もちろん、本人や家族の意向も聞きますが、本人ができることなら、サービスは受けることができません。
反対に、病気や障害のために、自分で日常生活を送ることが困難であれば、1日に必要な介護サービスが、必要なだけ受けることができます。
多い人では、1日6~8回ほど訪問します。そして時間も様々で、食事準備に10分、排泄介助に15分、など細かく決まっています。
デンマークの高齢者もVisitatorの前では、自分ですべてできます、問題ありません、と答える人も多く、そのため必要な介護サービスが受けられない場合があります。その場合は家族や介護士が、一緒に立ち会い現状を説明したりします。
本人の状況がかわった場合、(良くなった場合も悪くなった場合も)Visitatorに連絡し、状況を説明し、サービス内容をかえてもらいます。
それは介護をする側も申請することができます。
誰がサービスを提供するの?
デンマークには、コミューン(自治体)のHjemmepleje(ホームケア)とプライベートのホームケアがあります。
利用する人は、コミューンのホームケアか、プライベートかを選ぶことができます。
デンマークも少しずつ、プライベートのホームケアも増えてきましたが、まだコミューンのホームケアを選択する人が多いみたいです。
プライベートを選んでも、コミューンのホームケアを選んでも、サービス内容には変化はありません。コミューンが決定した介護サービスは、どちらを選んでも無料で提供されます。
さいごに
デンマークの訪問介護について書いてみました。
デンマークでは、介護が無料です。ですが、本人が希望するだけ、介護サービスが受けられるわけではありません。できないこと、できることがとっても明確です。
次回は具体的に、受けられるサービスやできないことなど、書いてみたいと思います。
【デンマーク】介護現場で働いていて驚いたこと10選 (後編)
こんにちは、りんごです。
今日は前回からの続き、デンマークの介護現場で働いていて驚いたこと、残り5つを書きたいと思います。
仕事は定時
デンマークでは残業することはまれです。
私も日本で働いている時は、比較的残業の少ない病棟でしたが、もちろん全員日勤が終わるまでは帰れませんでした。そして帰ろうという発想もなく。
デンマークでは皆、時間通りに終わります。というか、終わらなければ夜勤者に申し送りして帰ります。
忙しくなければ、皆終わるころには、帰る支度を始め、15時まで勤務なら15時には着替え終えて外にでてる、なんて珍しくありません。
そして、日本では当たり前のように早めにきて、情報収集をしていましたが、勤務開始時間の10分以上前にきている人はとってもまれです。
勤務時間内のみ仕事をし、サービス残業は0です。
誕生日にはケーキ
日本では大人になると、誕生日会を開くというのは珍しいですよね。でもデンマークでは大人になっても、高齢になっても、誕生日は一大イベントです。
老人ホームなら、みんなでお祝いし、誕生日ケーキがふるまわれます。
そして、スタッフが誕生日の場合、本人がケーキを持参し、他のスタッフにふるまいます。この習慣は保育園や幼稚園でもあって、私も娘が誕生日の時は、クラスメイトの分のケーキなどを持参します。
デンマーク人はパンやケーキを自分で焼く人が多く、なんでもない日に朝来ると、誰かが焼きたてのパンを持ってきてくれたり、お昼にケーキがでるなんてことがあります。
みんなとってもおいしいケーキやパンを焼いてきてくれるので、びっくりします。
デンマークの国旗
誕生日のことともつながるんですが、デンマーク人はデンマーク国旗が大好きです。
デンマークの国旗
日本では国旗は祝日に飾ってあるのを見るくらいですが、デンマークでは祝日はもちろん、お誕生日の日にはなくてはならないものです。
誕生日会を開くなら、玄関からデンマーク国旗を飾り、誕生日の人の座席の前にも国旗を飾ります。
それは老人ホームでも同じで、誰かが誕生日なら朝から国旗がお庭に揚げられます。そしてその人の自室の前にも大きい旗が飾られて、誰が誕生日かすぐわかるようになっています。
訪問介護でも、電子カルテのようなものがあるのですが、誕生日にはその人の名前の横にデンマーク国旗が表示されて、すぐに誕生日とわかるようになっています。
デンマーク人はデンマーク国旗をよく飾るので、スーパーや、日本でもおなじみのTiger(タイガー、デンマーク読みではティーヤー)や雑貨やさん、結構どこでも色々な大きさのデンマーク国旗を買うことができます。
そして、誰かが亡くなった時には、デンマーク国旗はポールの半分あたりに下げて揚げます。
お肉、じゃがいも、ソース
日本では高齢の方は、あっさりしたものや煮物、魚料理を好むことが多いですが、デンマークは高齢の方もがっつりお肉を食べます。
働いている世代の人たちは、デンマーク料理以外の他国の料理も食べる人が多く、同僚からも、おすし大好き、なんて言われたりしますが、高齢の方はやっぱりデンマーク料理が大好きです。
デンマーク料理といえば、お肉、ソース、じゃがいもです。
デンマークは寒い国なので、昔は特に寒い時期、野菜の種類がとっても少なかったそうです。なので高齢者はあまり野菜を食べる習慣がなく、野菜がなくても全然平気だったり、にんじん、トマト、キュウリくらいしか食べなかったり。
老人ホームでの食事は、
朝:パン、オートミール、ヨーグルト、果物などから好きなものを選んで食べます。
昼:Smørbrød(スモーブロー)とよばれるオープンサンド。
夜:お肉、ソース、じゃがいも又はマッシュポテト、ほんの少しの野菜
こんな感じです。お魚もあまり食べる習慣がないので、サーモン以外はでることがあまりありません。
日本のバランスのとれた料理と比べると、栄養が偏るのではないかと思うのですが、このメニューが一般的な老人ホームの食事メニューです。
その他にコーヒータイムが1日2~3回あって、ケーキやクッキーなどがでます。
自分のことは自分で決める
私が日本で働いていた時には、今後の治療方針など、家族で話し合ってもらうことが多かったですが、デンマークでは基本的に本人がすべてを決めます。
デンマーク人は小さいころから、自分で考え、自分の意思を他人に伝える、ということを大切にしています。そして自分の人生は自分で決める、という人がほとんどです。
そして、デンマーク語でSelvbestemmelsesretten(日本語で自己決定権)というのですが、法律でも保証されている、国民の権利です。
私たちSOSUアシスタント、ヘルパーは、学校の授業の中でも、自己決定権の大切さを細かく習います。
デンマークでは本当に自己決定権がとても強く、もし本人が拒否すれば、医師からの説明を本人の家族に説明することもできません。命に係わることでなければ、ほぼすべてのことの本人の同意がなければ、行うことができません。
もちろん介護のプロとして、本人に説明したり、サポートしたりして、本人の一番いい状態を保てるようにしますが、本人が拒否すればできないことも多いです。
日本で働いていた時は、医師や看護師が言うなら、という高齢の方も多かったので、デンマーク人の意思表示のしっかりしたところにはとても驚きました。
おわりに
私がデンマークの介護現場で働いていて驚いたことを書いてみました。日本とデンマーク、似ていることや全然違うこと、色々ありますが、今回は特に働き始めのころにびっくりしたことをまとめてみました。